体験談のページでご覧いただいた方もおられると思いますが、「再び二人旅」にみられるようなグループヒプノセラピーについて書いてみます。

これは複数の人に同時に催眠に入ってもらい、この人々に共通する記憶があるかどうか、あるならどういうものなのかを調べてみる――思い出してみる、という試みです。 この方法は誰から学んだり、方法を伝授してもらったりしたということがないという意味で、これまでの段階はいわば「試み」のようなものでありました。

なぜ、このグループヒプノを試みているか、についてまず少し言及してみます。

私が催眠療法を学んでまもなくの1994年、まだインターネットで本などが手に入らなかった頃、たまたまカリフォルニアのハリウッドの近くにある精神世界専門の書店に行くチャンスがありました。まだ、日本では一般的にはこの分野の研究はもとより、本や情報が出始めてきた頃ですので、外国の、特にアメリカの情報の豊富さは私の興味をかきたてられ、文献や書物を通していろいろな知識を吸収していた時期でした。

ハリウッド近くから電車を乗り継いで行った書店は大きな通りから少し入った住宅街にあって、あまり広くない店内には天井まで届く書棚に垂涎の本が所狭しと並んでありました。嬉しくなった私は飽きもせず何時間も次から次へと違う本を手にとっては楽しんでおりました。その店にはすでにパソコンでの検索システムがあって、きびきびと若い複数の店員が働いていたので、予めリストアップしてあった本を探してもらうことも出来ました。そこから自宅に送ってもらった催眠療法やヒーリング関係の本はどっさり山ほどあって、その後しばらくは一冊、一冊、眺めたり、手にとったりしては好きなものから読んでいきました。

その中の一冊に面白い事が書いてありました。

あるヒプノセラピスト(催眠療法士)が書いたもので、前世についての検証するまでに至った一つの体験についてでした。前世が果して実際にあるのかということに関しては、トム・シュロダ―の「過去世の科学的実証-過去世は本当にあるか--(安藤仮称・The Scientific Evidence for Past Lives.)」にみられるようにいろいろな人が検証を試みているようですが、私がその時読んだ本は正面きって取り組むというより、セラピストの体験の中から出てきた出来事として書かれたものでした。

その内容を簡単に説明致しますと、その筆者ののセラピストは毎日、友人やクライアントに前世療法を行っておりましたが、そんなある日、一つ、気がついたことがありました。 何人もの友人やクライアントの中が見た過去世の中に、どうも同じような事柄や様子が出てくる---複数の人によって思い出された内容に同じ時代のみならず、同じ場所、同じ出来事やお互いに関係するものや共通な点---が多く認められたのです。
その事から、複数の人達の中に同じ空間と時間を共有する人達がいるのではないかと彼女は考え始めます。

そこで、一つの試みをしてみます。

それらの人達を集めて、一緒に、同時に催眠に入ってもらい、彼らに共通の時代や場所に戻ってもらうということをしたのです。 その結果は、彼女が推察した通り、彼らが開拓時代をしばらく経た時代に、同じ州の同じ町に時を同じくして住んでいたらしいことがわかります。ある人は床屋さん、ある人は食料品店主、ある人は農夫や友人同士、などという具合です。名前も年代もしっかり知る事が出来ました。 そうなるとその人達自身も、催眠の中で見たものが果して実際にあったことなのか、ただのたまたま一致したファンタジーにすぎないのか、はっきり知りたいと思うようになり、みんなで一緒に史実や歴史を調べ始めます。そして、どうやらそれらしい場所が実在したしいということが分かると、その確たる証拠を手に入れたくなり、とうとう実際にその州に足を運び、役所や図書館などいろいろな所に行き調べるまでになっていきます。

やがて、実際にかつてその時代のその場所に同じ名前の町があり、彼らが思い出した名前や人々、店などが実在していたことが記述にあることが分かってきます。そして、ついに現在、彼らが同じ時に、同じ空間を共有して生きているように、かつてもその場所でその人達と共に、同じように生き、悩み、喜び、学んでいたことを信じるようになっていきます。

そのプロセスを記したこの本を読んだ私は深く感銘を受け、自分もいつかそういうことが出来るようになったら素晴らしいだろうと思ったものでした。

そして、今、自分にも彼女と同じ試みをするチャンスがにやってくるの感じて、少しずつ、グループ催眠を試み始めている、という訳なのです。

具体的に言いますと、爽に来て過去世をご覧になる人達の中に上記のセラピストが体験したのと同じ現象が見られる、ということです。同じ時代、同じ場所、共通項が何人もの人達に認められ始めているのです。それが複数のグループに分けられて、地理的にも時代的にも共通項があるようなのです。例えば、中世のフランス、もっと古代の中東、あるいは近代のアメリカ等々、ある中心になる核の周りに何人かの人が一緒の空間を時間を共有していたかもしれない・・・というのを感じるわけです。ですからこういう人達を一緒に催眠療法の中で
共通する時空に戻ってもらったら・・・どういうことがわかるか・・・を行ってみたいのです。

最近、クライアントである、仲の良い友人、お二人が同時にヒプノを受けられました。その時体験したものが、体験談のページに「再びの二人旅」とし紹介されております。これも二人を1つのグループとしてのヒプノです。これはお二人がご縁があるのをしっかり認識されておりましたので、実際、どの時代に始めて出会ったのか、どんなところで、どんな時空を分かち合っていたのか、を思い出すためのものでした。一度、ご覧いただけたらと思います。