長年、十何年という年月に渡って苦しんできたことですから、 一日や二日でよくなるものではありませんが、
これからよくなったり少し悪かったりする日が続いて、 だんだんといい方向へと進んでいくのだと思います。
これから、自分がどんな風によくなっていくのか、 どんな人生を歩んでいくのか、今は楽しみで仕方がありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

2回目のヒプノセラピーを受けました。

先生がセラピーを始める前に、今日はどのようなセラピーを行いたいか聞いてくださいました。
「嫌な音を聞くとき、私は怒りを覚えます。その怒りの原因を探りたいです」
と言うと、先生はにっこりなさって、
「そうですね。今日はその怒りの原因を探り、癒しましょう」と言ってくださいました。

前回と同じように、部屋のベッドに横たわり、
催眠状態へ入るためのCDを聞きながら目を閉じました。
自分の部屋でもCDを聞くのですが、
この部屋だと自分の部屋よりも催眠状態に入りやすいような気がします。
空気が清浄だからでしょうか。
何の曇りもなく、心の奥へと入っていけるような気がしてなりません。

心の奥へと通じるエレベーターに乗り込むとき、先生が
「嫌な音を聞いたときに覚える怒りの原因と、癒しの場所へ」
と仰いました。

すると、エレベーターの行く先が、真っ暗な気がして、
「行きたくない」と思いました。
きっと、よほどのことが待っているんだと思いましたが、
そこへ行き、原因を確かめないことには治らない、と心に誓い、
勇気を出してエレベーターに乗り込みました。

エレベーターが着いた先は、やはり思ったとおり真っ暗でした。
空に黒い雲がかかり、周りが全く見えません。
先生の「何か見えますか?」という言葉で、一生懸命目を凝らしてみると、
そこは昔の田園風景でした。
周りはわらぶき屋根の農家がぽつぽつと建ち、
小さな山々に囲まれている村です。

私は、肥溜めを担ぎ、自分の家の畑に向かう途中でした。
みすぼらしいボロボロの着物を着ています。

先生の誘導で、色々なことが分かりました。
その私は7、8歳。女の子です。
私には小さな妹が二人いて、そのうちの一人はまだ赤ん坊です。
母親はやせ衰え、イライラし、当り散らしています。
父親はお酒を飲んでただ寝ているだけ。
私が一人で農作業をしているようです。

私は、なぜ自分だけがこんな思いをしなければいけないのか疑問に思い、
そして怒りを感じながら毎日くたくたになるまで働いているのです。

先生の誘導で、その人生の大事な場面を何個か見ました。

ひとつは母親が死ぬとき。
赤ん坊だった妹は3、4歳になっていて、母親にしがみつきながら泣いています。
私は、飲んで寝てばかりの父親に強い怒りをもっています。
「お父さんのせいだ。お父さんが働かないから、お母さんが病気になって死んでしまったんだ」
心の中で激しく父親を責めています。

もうひとつは、父親が死ぬとき。
子供だった私はすでに結婚して子供を持ち、幸せに暮らしています。
自分の父親が死ぬというのに、私は少しも悲しくありません。
自分が好きで飲んだお酒で死ぬのですから、自業自得だと思っています。

先生の言葉が聞こえます。
「お父さんは、あなたに対してどんな気持ちだったのでしょう?
  お父さんの中に入ってみましょう」

私は光となり、肉体を持たない魂として、父親の中に入りました。
父親の中には、私を愛しているという気持ちはありますが、
申し訳ないという気持ちはありませんでした。
不器用な人で、愛してるという気持ちをどのように私に伝えたらいいのか
分からなかったみたいです。

申し訳ないという気持ちはありませんでしたが、
よく働くしっかりした娘が羨ましいと思っていたみたいです。
「ありがとう」と思う心がありました。

すると先生が、
「その気持ちを娘さんに伝えてください」と仰ったので、
私は父親の心の底からその気持ちを、自分の娘に伝えました。
それは穏やかな気持ちとなって、流れ出ました。

「ありがとう、いつも有難く思っているよ」

そこで先生の誘導で、自分の心に魂を戻すと、
ついさっきまで憎しみ、怒りしかなかった心に、父親を憐れむ気持ちがあふれ出たのです。
「お父さん、お父さん・・・」と泣きながら私は、父親にしがみつきました。

父親の「ありがとう」という一言。
そして彼を許す気持ちになったその心が、
現在の私自身の心を癒してくれるのを感じました。

その後、先生の誘導で、神様、もしくはスピリチュアルガイド、
または怒りの原因が分かる場所へと移動することになりましたが、
私はスピリチュアルガイドとして、母方の祖母に会いました。

祖母に会えた嬉しさで、思わず笑顔になってしまいます。
「おばあちゃん!いつもありがとう」
といって、祖母を抱きしめました。
祖母はにっこりと笑い、先生に聞いてくださいといわれた質問に答えてくれました。

もともと前世の関係で父親という存在に過敏だった私は、
過干渉な父から自分を守るために、父の象徴である咳払いや
ものを食べる音に過剰に反応するようになってしまったらしいのです。
前世の父親への怒りが消えたから、現世の父親に対する怒りも消えるでしょう、
ということでした。

そこから先生のヒーリングが始まりました。
「思いきり怒りの心、怖いという心を出しなさい」
という先生の言葉。

私は、そのような心を先生の合図とともに出せるのか、少し不安でしたが、
先生の「3、2、1」というカウントダウンが始まり、
それが1に達したとき、
自分の怒りや怖れの心が、まるで先生自身に重力があるかのように、
すーーっと引き出されていくのを感じました。

私が出しているんじゃない、引き出されているのだ、と感じました。

その心は私の想像をはるかに超える強さで表面に表れ、
私は思わず涙を流しました。
「こわいこわいこわいこわい・・・・」
そのあまりの強さに驚いているうちに、
先生の掌の中に吸い込まれていくかのようにその感情は穏やかに凪いでいきました。

先生のヒーリングのパワーが私の体に、空気圧のように流れてきます。
胸の奥がほんわりと温かくなり始め、それは胸全体、
そして体全体に広がりました。
先生の手が熱い・・・そう感じました。

最後に、先生がスピリチュアルガイドに
「ずっとこの方をお守りください」とお願いしてくださったときは、
より一層強い空気圧を先生から感じ、
まるで体全体を先生のいらっしゃる方向から撫でられているような感覚でした。

ヒプノセラピーから醒めた私は、
強烈すぎるぐらい強烈だった癒しのパワーに、しばらくぽーっとなってしまいました。
「先生、すごかったです!!」と言うと、
先生も「すごかったわね」と笑いました。
そして、「これでよくなると思いますよ」と、有難いお言葉をいただいたので
す。

その日私は、次回のヒプノセラピーを予約せずに帰りました。
しばらく様子を見て、よくならないようなら、また来てくださいというお言葉をいただき、
体中、心中ぽかぽかした気持ちで帰途につきました。

セラピーを受けて10日が過ぎようとしている現在、
音恐怖症は格段によくなり、
父と果物を食べたり、気兼ねなく話ができるようになりました。
家族にも友人にも「軽くなったね」と言われます。
私も心が軽いのを感じます。

長年、十何年という年月に渡って苦しんできたことですから、
一日や二日でよくなるものではありませんが、
これからよくなったり少し悪かったりする日が続いて、
だんだんといい方向へと進んでいくのだと思います。

これから、自分がどんな風によくなっていくのか、
どんな人生を歩んでいくのか、今は楽しみで仕方がありません。